「非上場会社のための株主管理・株主対策Q&A」会社法を遵守した株主総会⑥
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➡【Q1】株主総会を開催せず、議事録だけを作成している会社にはどのようなリスクがありますか。 ➡【Q2】株主総会にはどのような種類や決議方法があり、取締役会設置会社と非設置会社では役割にどのような違いがありますか。 ➡【Q3】株主総会の招集手続に不備があると、どのような法的リスクが生じますか。 ➡【Q4】株主総会の運営に不備があった場合、どのようなリスクが生じ、どの点に注意すべきですか。 ➡【Q5】株主総会を省略・簡略化する特殊な手続にはどのようなものがあり、利用時の注意点は何ですか。 ➡【Q6】過去の株主総会に瑕疵がある場合、どのような方法でその不備を是正できますか。 |
【Q6】過去の株主総会に瑕疵がある場合、どのような方法でその不備を是正できますか。
【A】全員出席総会による治癒、再決議・追認決議、株主による招集(会社法297条)などの方法がありますが、いずれも適法性が前提であり、手続を誤ると瑕疵が解消されない点に注意が必要です。
(解説)
1 過去の瑕疵を治癒するための全員出席総会
株主総会に手続違反がある場合は取消事由(会社法831条1項)、重大な場合には不存在事由(会社法830条1項)となります。
このような瑕疵を解消する方法の一つが、株主全員が参加する総会です。たとえ招集手続に不備があっても、全株主が開催に同意して出席した場合、その決議は有効に成立し得ます。
また、過去の決議に瑕疵があり、その後の決議にも影響が及ぶ場合でも、全員出席総会により後続の決議を行えば、その連鎖的な不備を断ち切ることが可能とされています。
もっとも、一部株主が出席せず、委任状も提出しない場合には成立しないため、実務上のハードルは高い点に留意が必要です。
2 再決議・追認決議
過去の決議と同内容の議案を改めて決議する方法も有効です。
このような再決議や追認決議が適法に行われた場合、先行決議に関する取消訴訟は却下されるとされています。
ただし、再決議を行う株主総会自体が適法であることが前提です。過去の瑕疵が連鎖している場合には、再決議自体も無効となるリスクがあります。
また、取締役解任決議のように、追認によって過去に遡って効力を認められないケースもあるため、内容に応じた検討が不可欠です。
3 株主の招集による株主総会
経営陣側に総株主の議決権の3%以上を有する株主がいる場合は、取締役に対して株主総会の招集を請求できます(会社法297条1項、2項)。さらに、会社が応じない場合には、裁判所の許可を得て自ら招集することも可能です(会社法297条4項)。
この方法は、過去の決議の瑕疵により現代表取締役の権限に疑義がある場合でも、株主自らが手続を主導することで、瑕疵の影響を断ち切る手段となり得ます。
もっとも、裁判実務上の見解が確立しているわけではないため、採用の可否は慎重に判断する必要があります。
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