相続の手引き⑩-代襲相続Ⅱ

【事例】

 甲には子B、Cがいる。Bには子Dが、Cには子Eがいる。

 Bは甲が亡くなる以前に死亡し、Cは甲の相続を放棄している。

 甲の相続人は誰か。

この事例では、DとEが代襲相続人になるかが問題となります。

代襲原因は、㋐相続開始以前の死亡、㋑相続欠格・廃除による相続権の喪失です。そうすると、Bについて㋐に該当しますので、その子Dが代襲相続人となります。

Bは甲の相続開始以前に死亡していますので、その子Dは代襲相続の要件を充足し代襲相続人になります。一方、Cは相続放棄により相続権を喪失したのですから、Cには代襲原因はなく、Eは代襲相続人にはなりません。

よって、甲の相続人になるのは、Dのみということになります。

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